この記事は、「Apple Music」と「Amazon Music」の比較を解説します。
音楽サブスクサービスを選ぶ中で「Apple Music」と「Amazon Music」のどちらにしようか迷うこともあるかと思います。
今回は、Apple MusicとAmazonの複数の音楽サービスをまとめて比較して、ご自分の状況からどちらを利用すべきなのか、料金・サービス・音質の比較、プライム会員によってどのようにオトクになるのかをまとめてご紹介いたします!
「どっちがいい?」と迷っているあなたに目的別ショートカット
・できるだけ安い方を使いたい!という方→こちら
・初回の無料期間が長い方がいい!という方→こちら
・できるだけ音質が良い方を使いたい!という方→こちら
・できるだけ多くの曲がある方を使いたい!という方→こちら
もくじ
- 1 Apple MusicとAmazon Musicで知っておきたいこと
- 2 できるだけ安く利用したい人必見!Apple MusicとAmazon Musicの「料金プラン」比較
- 3 できるだけ初回無料が長い方を使いたい人必見!Apple MusicとAmazon Musicの『初回無料期間』を比較
- 4 できるだけ高音質で聴きたい人必見!Apple MusicとAmazon Musicの『音質』を比較
- 5 Apple Music vs Amazon Musicの『配信中のアーティスト』を比較
- 6 Apple MusicとAmazon Musicの「無料の範囲」
- 7 Apple Music vs Amazon Musicのダウンロードとオフライン再生を比較
- 8 Apple Music vs Amazon Musicの『対応端末』を比較
- 9 個人的な感想・それぞれのおすすめユーザー
- 10 まとめ
Apple MusicとAmazon Musicで知っておきたいこと
まず、Apple MusicとAmazon Musicを比較するのに、大前提となる以下の3つのことをまとめました。
- Amazon Musicは無料~半有料~有料の3サービスがある
- さらにAmazon Musicは「プライム会員」かどうかで料金が変わる
- Apple Musicは「Apple One」に登録していると無料
それでは以下にてそれぞれを解説します。
Amazon Musicには3種類の音楽配信サービスがある
実は、Amazon Musicと一口に言っても3種類のサービスがあり、
- Amazon Music Free
- Music Prime
- Amazon Music Unlimited
があります。それぞれ、無料・プライム会員向け・本格的音楽サービスとなっており、利用方法などに使い分けることができます。
ちなみに
Unlimitedの更に上位サービスとして音質は通常の10倍近いデータレートの「Amazon Music HD」という高音質・高額サービスもありましたが、今ではAmazon Music Unlimitedの同一料金内で利用することができます。
▽Amazon music HDの詳細はこちら。
Amazonは「プライム会員」かどうかで料金が変わる
Amazonのプライム会員の場合、Amazonミュージックを利用する上で大きな料金的なメリットがあります。それは、
- プライム会員はAmazon Music Primeが無料
- Amazon Music Unlimitedが200円/月引き
というもの。
Apple MusicはApple One登録すると無料
Apple Musicもサブスクサービスとしていくつかラインナップがあります。そのうちの一つで「Apple One」というサービスがあり、月額は1,200円ながらApple Music、Apple Arcade(ゲームし放題)、Apple tv+(動画配信サービス)、iCloud(50GB)が一つになっており、それぞれを個別で登録することと比較すると月々1,510円ほどお得なプランです。
このサービスに登録することでApple Music個別に支払うことはなくなりますので、Apple Arcadeなどまとめて契約したい方にとってはおトクで割安なサービスとなります。
Apple Music vs Amazon Music 比較一覧
▼こちらが、Apple MusicとAmazon Musicの比較として最も重要な項目をまとめてみました。
Apple Music | Amazon Music Free | Music Prime | Amazon Music Unlimited | |
---|---|---|---|---|
料金 | 月額1,080円 | 無料 | プライム会員は無料 | 月額980円 プライム会員は月額880円 |
無料の範囲 | 初回1ヶ月無料 | すべての楽曲が聴取可能。ただし選曲不可。 | すべての楽曲が聴取可能。ただし、ほぼ視聴不可。 | 初回30日間無料 |
ダウンロード/オフライン再生 | 可能 | 不可 | 可能 | 可能 |
対応端末 | スマートフォン・PC・Homepod | スマートフォン・PC・Alexa | スマートフォン・PC・Alexa | スマートフォン・PC・Alexa |
音質 | ロスレス(6444kbps)・ドルビーアトモス | 256kbps | 256kbps | HD(850kbps)、Ultra HD(3730kbps) |
では、このように体系的に構成されている各サービスにおいて、この2つのサービスを比較していきましょう。
できるだけ安く利用したい人必見!Apple MusicとAmazon Musicの「料金プラン」比較
先に結論:安く利用したいのであれば「Amazon Music」
できるだけ月額の費用かけず利用したいのであればおすすめできるのはAmazon Musicです。
その理由は
- 通常の個人プランでもApple Musicの値上げによりAmazon Music Unlimitedの方が割安に。
- 強制シャッフル再生で問題なければAmazon Music Freeという選択肢もあり
- Amazonプライム会員であればさらに割安に。
となります。
では、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
通常の個人プラン比較では、Amazonが100~200円安くなる結果
Apple Musicの料金体系は、2022年10月の料金改定とともに月額980円から1,080円となりAmazon Musicと比較すると割高となる結果に。
一方で、Amazon Musicは、通常の有料版であるAmazon Music Unlimitedは据え置きの980円のままとなっていますので、聴き放題が条件で有料サービスを選ぶとなるとAmazon Music Unlimitedとなります。
強制シャッフル再生で問題なければ「Amazon Music Free」もあり
Amazon Musicは、上述の通り3つのサービスに分かれており無料の「Free」版も提供されています。
Apple MusicとAmazon Musicとで比較する際に、利用者がどこまでの音楽体験を求めるか、によって選択肢が変わってきますが、できるだけ安く、できれば無料で音楽をフルで聴きたい、という場合には、Amazon Music Freeも視野に入ってくるでしょう。
このサービスは、自分が指定した曲の再生を行うことはできませんが、選択したアーティストと近いジャンル・カテゴリの楽曲を自動で選曲して再生してくれます。
「基本的には聴き流しで問題ない」という場合でApple / Amazonで検討するならばAmazon Music Freeがおすすめです。
もう1点、もしアマゾンプライム会員に加入していた場合は、「Amazon Music Prime」を利用することが可能です。
Amazon Music Primeの場合でも基本的には強制シャッフル再生ですが、自分が好んで聞いているジャンルやアーティストの一部は指定した楽曲を再生することが出来ます。
また、料金もアマゾンプライム会員に登録しているユーザーであれば、追加料金無しで利用することが出来ます。そのため完全無料とはいえない位置づけではありますが、「プライム会員に入っているけど今まで音楽サブスクは利用してこなかった」という方には、Amazon Music Primeをまず使ってみることをおすすめします。
既にAmazonプライム会員の場合、年間2,400円お得
ここまでの解説でもAmazonが価格面では優位と解説しましたが、Amazonの場合、プライム会員に登録していると、さらに金額的なメリットが発生します。
それは、
- 月額が100円ダウンの880円が適用される
- 年払いが使用でき、10ヶ月分の支払いである8,800円で12ヶ月利用できる
の2点が発生します。
このように、通常の個人プランでも月額の差の合計は年1,200円にもなり、プライム会員が年間払いを選択した場合には、Apple Musicの月額×12ヶ月と比較すると年間4,160円もの差額が発生します。
注意
Apple Musicも個人プランでは年払い(10,800円/年)が選択でき、その場合の差額は2,000円となります。
Apple Music/Amazon Musicの料金比較一覧
▼こちらが、料金プランのまとめ。
プラン名(月額) | Apple Music | Amazon Music Free | Music Prime | Amazon Music Unlimited |
個人プラン | 1,080円 | 0円 | プライム会員無料 | 980円(Prime会員:880円) |
学割 | 580円 | なし | なし | 480円 |
家族割 | 1,680円/6人 | なし | なし | 1,480円/6人 |
年間払い | 10,800円 | なし | なし | 個人&プライム会員:8,800円 ファミリープラン:14,800円 |
できるだけ初回無料が長い方を使いたい人必見!Apple MusicとAmazon Musicの『初回無料期間』を比較
先に結論:無料期間が長いのは「Amazon Music」
▼Amazon Music Unlimitedでは、2023年1月11日までの期間限定で最初の3ヶ月が無料になるキャンペーンを展開しています。
通常は30日間限定の「無料トライアル」期間ですが、それが約3倍に延長されている、ということになります。
▼対するApple Musicでは、無料トライアル期間は1ヶ月間としていますので、無料トライアル期間で選択するのであればAmazon Music Unlimitedということになります。
無料トライアル期間に解約しても料金の支払いはなし
無料トライアルでも解約を行ってしまうと、それまでの使用料が請求されるんじゃ…?と思われがちですが、無料トライアルにて解約を行っても費用は一切かかりません。
仮に極端ですが、2ヶ月と29日間を利用して解約を行ったとしても一切の費用はかかりませんので、それだけの長い間、聴き放題・高音質試し放題を利用することが出来ます。
できるだけ高音質で聴きたい人必見!Apple MusicとAmazon Musicの『音質』を比較
先に結論:高音質にこだわりたい人はApple Music
Apple MusicとAmazon Musicで最も新しい比較ポイントとしては「音質」です。
というのも、AppleもAmazonも2021年6月に通常の月額ユーザーに対して、特段の追加料金無く「超高音質配信」のサービスを開始しました。
Apple Musicの場合「ロスレス・ハイレゾロスレス配信サービス」の音源ファイルの提供開始、Amazon Musicの場合は、先にサービス開始していた「Amazon Music HD」への無料アップグレードに当たります。
▼そして以下の表が、それぞれ音質を表す「kbps」という単位で超高音質を表したものになります。
音質の名前 | Apple Music | Music Prime | Amazon Music Unlimited |
ハイレゾロスレス/Ultra HD | 6,444kbps | - | 3,730kbps |
ロスレス/HD | 1,600kbps | - | 850kbps |
最高 | 256kbps | - | 256kbps |
高 | - | - | - |
中 | 128kbps | 190kbps | 190kbps |
低 | - | - | 90kbps |
いずれも、両サービスから公表されている「予測される通信量」から計算によって「kbps」の値を割り出したものです。
こちらを御覧いただくと、Apple MusicがAmazon Musicに対して一回り水準を上回っていることが分かります。このことから、音質で選ぶのであればApple Musicとなります。
ちなみに、「音質」とは別の「音響」面では、Apple Music/Amazon Musicの両方ともドルビーアトモスに対応した音源を配信しており、サラウンド環境はその他の音楽サブスクと比較してもかなり高い環境を提供しています。
このドルビーアトモスを配信しているのはApple MusicとAmazon MusicのみでSpotifyなどのその他の音楽サブスクは未対応であることと、ハイレゾやHD音源というクラスの音質もAppleとAmazonのみの提供となります。
Apple Music vs Amazon Musicの『配信中のアーティスト』を比較
基本的に、配信アーティストは同じ
次は、配信アーティストで比較、と行きたいところですが、実はApple Music・Amazon Musicなどのサブスクリプション型音楽配信サービスにおいて、配信アーティストの違いは殆どありません。
一部のアーティストで「先行配信」として、特定のサービスのみ一定期間独占配信が行われたりしますが、基本的には、どの音楽サービスも配信されている楽曲は同一です。
沢山のサーティストがサブスク解禁
新型コロナの影響で音楽業界もイベントが実施できなくなったりと、ビジネスモデルとして大きな転換が強いられた今年、沢山のアーティストがサブスク解禁を行いました。
著名なアーティストで例を挙げると
- 米津玄師
- Radwimps
- aiko
- Hi-STANDARD
- 嵐
などなど、音楽セールスの全体を牽引するような著名なアーティストが続々と「サブスク解禁」を行っています。
一斉解禁は音楽業界のルールか?
このようにサブスクNGだったアーティストが解禁を行う際、基本的には全てのサービスに一斉に提供されます。これは、どこか特定の配信業者を引き立てるのではなく、リリースするのであれば一斉に、という業界の慣習になっているように思います。
公表されている曲数は両サービスとも「1億曲」だが…
公表されている情報では、両サービスとも配信曲数は「1億曲」とされていますが、大抵の歌唱曲が配信されているカラオケのジョイサウンドでも多くて31万曲とのこと。
このことから、いずれのサービスもポッドキャストの配信数を曲数に入れたり、別アーティストのカバー曲(オルゴールミックスなど)を曲数に足し上げて水増ししている可能性もあります。
そのため「◯億曲配信中!」というセールス文言はあまり参考にならない、と考えて良いでしょう。
Apple MusicとAmazon Musicの「無料の範囲」
▼「それぞれのサービス、無料でどこまで利用できるの?」という点をまとめたのがこちら。
Apple Music | Amazon Music Free | Prime Music | Amazon Music Unlimited | |
無料の範囲 | 初回無料 | 完全無料 選曲不可 広告あり | プライム会員無料 (プライム会員:500円/月) | 初回3ヶ月間無料(キャンペーン中) |
Apple Musicは初回無料
Apple Musicは初回無料という点が唯一の無料の点ですが、途中解約しても無料期間内であれば料金がかからない良心設計。
Amazon Musicはサービスによって無料の箇所が異なる
Amazon Musicは少し複雑です。
Amazon Music Freeの無料範囲
まず、Amazon Music Freeは無料で利用できますが、途中広告が挿入され、任意の曲を聴くことはできません。ちょうど、Spotifyの無料プランと同じ仕組みとなっています。
Music Primeの無料範囲
Music Primeのは無料と言っても「プライム会員に登録している場合」という条件が付きます。また、2022年11月のアップデートによりそれまで200万曲は自由に指定した曲を聴くことが出来ていましたが、運営側が選んだ一部の楽曲以外はAmazon Music Freeと同様に強制シャッフル再生となりました。
Amazon Music Unlimitedの無料範囲
有料版のUnlimitedは、基本的に有料サービスとなっていますが、初回の無料トライアル期間が存在し、その期間はキャンペーン中であれば3ヶ月、通常であれば30日間のお試し期間が付与されます。
Apple Music vs Amazon Musicのダウンロードとオフライン再生を比較
▼通信量に制限があるユーザーの場合、気になる「ダウンロードができるかどうか」についてまとめました。
Apple Music | Amazon Music Free | Prime Music | Amazon Music Unlimited | |
ダウンロード保存 | 可能 | 不可 | 可能 | 可能 |
オフライン再生 | 可能 | 不可 | 可能 | 可能 |
Apple Musicは登録してから自由にダウンロード可能
Apple Musicの場合は、個人プランに登録している状態であれば、自由にダウンロード保存・オフラインでの再生が可能です。
また、ダウンロードした楽曲をApple Watchに転送する、PC版Apple Musicと同期することも可能です。
Amazon MusicはPrime Musicからダウンロード可能
Amazon MusicはPrime・Unlimitedでダウンロードが可能ですが、無料版のAmazon Music Freeはダウンロード保存ができません。
Prime Musicは200万曲という限定ながらもそれぞれがダウンロード可能な仕様になっています。
Apple Music vs Amazon Musicの『対応端末』を比較
音楽サブスクサービスはスマホがメインで展開しているイメージが強いですが、基本はマルチデバイスで展開しています。
▼2サービスの対応端末は以下の通り。
Apple Music | Amazon Music Free | Prime Music | Amazon Music Unlimited | |
対応端末 | スマートフォン PC Apple Watch Apple TV | スマートフォン PC Alexa搭載端末 Fire TV・Fireタブレット |
Apple MusicはApple製品との連携が魅力
Apple Musicは、やはりAppleがリリースしている製品との連携が魅力的で、特にApple Watchとの連携は一度使うとやめられなくなります。
iPhoneでダウンロードしたApple Musicの楽曲をApple Watchに転送すると、iPhoneなしで音楽を聴くことができます。
Amazon Musicは「Fire TV」など自社製品での利用が可能
Amazonもスマートフォン・PC以外では、自社の音声デバイス「Alexa」が搭載されている端末、Fireシリース端末で利用することが可能です。
身の回りの製品がどのメーカーかによって利便性が変わる
対応端末の視点で選ぶ場合、現時点音楽を利用する場所に置いてある製品がどちらのメーカーのものが多いか?によって、変わってきます。
筆者は圧倒的にApple製品が多いため、Apple Musicの利便性が高く、Fire TVやAlexa端末を利用している方はAmazon Musicの利便性が高く感じるでしょう
個人的な感想・それぞれのおすすめユーザー
Apple Musicの利用をおすすめしたいユーザー
- iPhone・Apple製品(Apple Watch・CarPlayなど)が好き・信頼している
- 月額1,080円はそれほど苦・痛手じゃない
- 長年iPhoneを使っていてiTunesにも相当数の楽曲がある
上記の場合、Apple Musicがおすすめです。やはり、iPhoneユーザーはApple製品のUI・使い方がわかっている分、Apple Musicが使いやすく感じるはずです。
Amazon Musicの利用をおすすめしたいユーザー
- 既にプライム会員に入っている
- プライム会員に入っていて、オトクにサブスクを利用したい
- 身の回りにAmazon製品が沢山ある
Amazon Musicの分かりやすい利点としては、プライム会員の場合、年間で2,400円もお得になる点が直接のメリットになります。
その他、TVにFire TVを挿入している、Alexaを既に使用している、という点もAmazon Musicを選択する後押しになりそうです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、Apple MusicとAmazon Musicの比較をお届けしました。
両社が音楽サービスのみならず端末の製造・販売まで行っている点で、「どちらの製品が好きか?」によってくるところがありますが、「iPhonexApple Music」の使いやすさを感じると、Apple Musicが若干優位に感じるところがあります。
本記事ご参考にしていただき、皆様も自分に適したサブスクサービスをお選びくださいませ!
▼Apple Musicはこちら。
▼Amazon Musicの登録はこちら。
強制シャッフル再生でのフル尺再生で問題ない!という場合には、Amazon Music Freeの他にSpotify Freeも選択肢に入ってくるでしょう。
▽SpotifyのFreeプランについては、下記の記事を御覧ください。