本記事はYouTube Musicの「音質」と「音声設定の変更」について解説します。
元はYouTubeという動画サイトだっただけに音質に関連する機能は手薄の印象を持っていた「YouTube Music」ですが、データ通信を配慮した様々な機能が実装されています。
今回はYouTube Musicにおいて「他と比べて音質は良いのか?」という点の比較と、音質の設定変更を行う方法について詳しく解説いたします。
もくじ
YouTube Musicの音質は良い?悪い?
YouTube Musicの音質は他の音楽サービスと比較して良いのか悪いのか?という点ですが、「普通」に分類される形となります。
▼各種音楽サブスクの音質一覧表がこちら。
YouTube Music | Spotify | Apple Music | LINE MUSIC | Amazon Music Unlimited | |
---|---|---|---|---|---|
最高音質 | 256kbps(~320kbps) | 320kbps | 6,444kbps | 320kbps | 3,730kbps |
高音質 | - | 160kbps | – | – | – |
中音質 | 128kbps | 96kbps | 128kbps | 192kbps | 190kbps |
低音質 | 48kbps | 24kbps | – | 64kbps | 90kbps |
YouTube Musicの最高音質とされる「高音質」は256kbpsと表記されており、この数値が高いほど「音質が良い」とされますが、この水準は競合音楽サービスの「最高音質」と比較すると、中間的な位置にあるためです。
また、極端に高い数値となっているApple MusicとAmazon Music Unlimitedはハイレゾ音源の配信を行っているためでこのあたりの音質を比較すると格段の差を実感することになります。
ハイレゾ聴き放題音楽サービス『Amazon Music HD』とは?
YouTube Musicで音質を変更する方法
ではYouTube Musicの音質を変更する方法をご紹介します。
また、音質を変更する機能は、有料プラン(プレミアムプラン)で可能で、無料版では音質の変更はできません。
ストリーミングの音質を変更する方法
まずストリーミング再生の音質を変更させる方法です。
▼画面右上に表示されているGoogleアカウントのアイコンをタップし、
▼メニューが表示されますのでその中から設定をタップします。
▼次に再生と制限をタップ、
そうすると、
▼音質に関して、モバイルネットワーク使用時の音質とWi-Fi使用時の音質の2点があります。
これらはそれぞれ、4G回線/Wi-Fi接続時それぞれの音質を予め決めること出来る機能です。
モバイルデータ通信時の音質を変更する
▼外出時に接続するであろう4G回線での音質を変更するにはモバイルネットワーク使用時の音質をタップします。
▼そうすると低音質~高音質・常に高音質と選択肢が表示されます。
もし、月々の通信量に一定の余裕がある場合には、常に高音質、締め日前で通信容量に余裕がない場合は、低音質に設定しておきましょう。
Wi-Fi接続時の音質を変更する
▼Wi-Fi接続時の音質を変更するには、Wi-Fi使用時の音質を選択、
▼こちらも同様に低音質~高音質・常に高音質がありますので、月々の状況に応じて音質を設定しましょう。
ダウンロード音源の音質を変更する方法
YouTube Musicの有料プランユーザーは、各楽曲をダウンロードして楽しむことができますが、ダウンロードするその音源ファイルの音質も予め設定することができます。
▼同じように設定画面にて次は、一時保存とストレージをタップします。
▼次に音質の項目があり、コチラをタップすると、
▼音質を低~高の3段階から選択することができます。
この選択により、ダウンロードする音源を常に高く・もしくは低く設定することができますが、すでにダウンロードしている音源はこの設定変更によって音質が変わることはありません。
保存済みの楽曲の音質を変更する際には、上記の項目の設定を変更した後、再度ダウンロード(オフラインに一時保存)を行う必要があります。
動画はダウンロード動画の画質も設定可能
YouTube Musicの有料プランユーザーは、音楽と合わせて動画も楽しむことができますが、
▼設定→一時保存とストレージで画質を選択することで
▼このようにダウンロード時の画質も予め設定しておくことができます。
選択肢の中には音声のみの項目もあり、その場合、映像はダウンロードせず音声のみのダウンロードとなるようです。こちらも月々の通信容量がギリギリの場合は、データ通信量節約に役立つ機能となりそうですね。
YouTube Musicでギガを節約したい人向け・おすすめ設定とは?
YouTube Musicを日常的に利用していて、なおかつ毎月の通信プランがいつもギガ数がギリギリになってしまう人は、できるだけ通信量を少なくして利用したいはず。
そこで今回は、YouTube Musicを屋外(Wi-Fiが届かないところ)で利用する機会が多いユーザー向けに、最もギガを節約できる設定内容とその方法を解説します。
設定項目と内容 | アクセス方法 |
---|---|
モバイルネットワーク使用時の音質:低音質 | 設定→再生と制限 |
Wi-Fi使用時の音質:常に高音質 | 設定→再生と制限 |
Wi-Fi接続時のみストリーミング:オン | 設定→再生と制限 |
Wi-Fi接続時のみ一時保存する:オン | 設定→一時保存とストレージ |
(ダウンロード時の)音質:高 | 設定→一次保存とストレージ |
(ダウンロード時の)画質:高 | 設定→一次保存とストレージ |
この設定にしておくことにより、
- 基本的にWi-Fi環境のみでダウンロード
- 高画質のストリーミングもWi-Fi環境のみ
- モバイルデータ通信利用時は音質を「低」に設定
が実現でき、Wi-Fi環境化での音質を最大化、モバイルデータ通信環境下での通信量を最小化することができます。
YouTube Musicで「LDAC」を利用する方法とは?
YouTube MusicでLDAC(高音質Bluetoothコーデック)を使用するためには、以下の条件を満たし、設定を行う必要があります。
1. 必要な条件
(1) LDAC対応のBluetooth機器
- スマートフォン、タブレット、またはPCがLDACをサポートしている必要があります。
- 使用するBluetoothヘッドホンやスピーカーもLDACに対応している必要があります。
(2) OSの対応
- Android:LDACはAndroid 8.0以降でサポートされています。
- iOS:LDACはサポートされていません(iPhoneで利用不可)。
(3) YouTube Music Premium
- 高音質ストリーミングはYouTube Music Premiumが必要です。
(4) 高音質モード
- YouTube Musicの設定で「音質」を高く設定する必要があります。
2. 設定手順
(1) スマートフォン側でLDACを有効化
- Bluetooth機器をペアリング
LDAC対応のヘッドホンやスピーカーをスマートフォンと接続します。 - 開発者オプションを有効化(必要に応じて)
- 設定 → デバイス情報 → ビルド番号を連続タップ(7回ほど)して開発者オプションを有効にします。
- LDACを選択
- 設定 → 開発者オプション → 「Bluetoothオーディオコーデック」からLDACを選択します。
- サンプリングレートやビットレート(例:990 kbpsなど)を最大値に設定すると高音質になります。
(2) YouTube Musicで音質を設定
- YouTube Musicアプリを開く
- 設定に移動
- アプリ右上のプロフィールアイコン → 設定 → 音質を選択します。
- ストリーミング音質を高音質に設定
「Wi-Fi時」や「モバイルデータ時」の音質を「高音質」または「常に高音質」に設定します。
3. 注意点
- 接続の安定性
LDACは高いビットレートで通信を行うため、接続が不安定になる場合があります。その場合はビットレートを660 kbpsや330 kbpsに下げると改善する可能性があります。 - データ使用量
高音質ストリーミングはデータ使用量が増加します。モバイル通信を使用する場合は注意してください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はYouTube Musicにおける「音質」について詳しく解説いたしました。
- YouTube Musicの音質は最高の設定でも「普通」の水準
- 設定変更で256kbpsまで変更可能
- ストリーミング時/ダウンロード時それぞれ個別の音質設定が可能
- イコライザー機能はなし
という結果になりました。
YouTube Musicを使っていて「イマイチ音質が良くない…?」と思われる方は上記の設定変更を試してみてくださいませ!