本記事は、インスタグラムの「インサイト」について解説します。
インスタグラムの運営目的は人それぞれですが、個人でブランドを立ち上げている人、個人事業主、イラストレーターなど、ただ作品を楽しんでもらう他に「もっと自分の作品を知ってもらうため」に利用している人も多くいらっしゃいます。
そんな時、超優良分析ツールとなるのがインスタグラムアプリ内部にある「インサイト」です。
今回はその「インサイト」の基本的な使い方、「リーチ」「インプレッション」などの言葉の意味など基礎的な内容をご紹介し、インサイトを使ったアクセスアップ術も公開して参ります。
もくじ
インスタグラムのインサイトとは?
インスタグラムのインサイトとはそもそもどのようなものなのでしょうか。
インサイトとは、インスタグラムにおける分析ツールのようなものです。
自分のアカウントのフォロワーの年齢や性別、登録しているエリアなどをカンタンに表示することができます。
自分のフォロワーがどのような人たちなのか、どのような投稿をした際にいいねが多くもらえるのかを知ることができれば、よりフォロワーを増やすための戦略をたてることができますよね。
「プロアカウント」にすれば見ることができる
しかしこのインサイトは通常のアカウントでは見ることができません。「プロアカウント」に切り替えることで見ることができます。
「プロアカウント」は設定を変更することで誰でも無料で切り替えることができます。その方法を見ていきましょう。
「プロアカウント」に変更する方法
▼まずは自分のプロフィール画面を開き≡をタップし、⚙設定をタップ。▼次にアカウント→プロアカウントに切り替えるをタップ。
▼その後、「アカウントタイプ」「カテゴリー」、メールアドレス等の連絡先情報を入力し、選択したら次へをタップしていきます。
最後にカテゴリラベルや連絡先を表示するかどうかを選択し、完了です。
▼「プロアカウント」への登録が完了しました!
プロアカウントへの変更は、特に認証などの手続も必要ありませんので、誰でも切り替えることができます。
自分のプロフィールを見たアカウントは「インサイト」で分かる?
最近TikTokやインスタグラムのタイムラインに流れる動画広告で
▼このような「プロフィール画面を見た人物が分かるアプリ」と謳う告知が流れることがあります。
実際に、このようなことができるのか?またインスタグラムの「インサイト」でこのようなことができるのか?というと、
結論:できません。
これらのアプリは、「このアプリを全員がインストールしていた場合」など通常では考えられない状況下でのこと。また、これらのアプリは身元が分からない国籍のアプリであることが多く、インスタグラムの認証をすることで、不用意に個人情報が抜き取られてしまう可能性もあるため、インストールしないほうが無難です。
インスタグラムのインサイトで確認できる項目
インサイトで見ることができる項目は
- コンテンツ
- アクティビティ
- オーディエンス
となっています。
コンテンツ
▼コンテンツという部分では直近7日間の自分の投稿に関する情報が表示されます。
通常の「投稿」と「ストーリーズ」とで分けて表示され、広告出稿をしている場合は、こちらで出稿状況を確認することができます。
アクティビティ
▼アクティビティでは直近7日間の「リーチ」数と「インプレッション」数を見ることができます。
プロフィールへのアクセス、そこに貼り付けているウェブサイトにアクセスしてくれた人はいたのか、などもその人数を確認することができます。
オーディエンス
▼オーディエンスは自分のフォロワーについて知ることができます。
▼居住地や年齢・性別だけでなく、何時ごろアクセスされているのかまで確認ができます。
この情報をもとに、フォロワーが一番見てくれそうな時間に投稿したり、フォロワーの居住地が多いエリアについての投稿をするなど工夫をすることができますよね。
インスタグラムの『インサイト』それぞれの用語を解説
用語解説:インサイトの『リーチ』とは?
そもそも、「リーチ」とは何を指すのでしょうか?これは、投稿を見たユーザーの数のことです。
インスタグラムの「リーチ」を増やすためには、ハッシュタグや位置情報などを自分の投稿につけ、できるだけ検索したときの画面に表示させたり、あるいはフォロワー以外のユーザーが興味をもった投稿が表示される「発見」画面などに反映されるようにしたりすることが大切です。
「リーチ」は投稿だけでなく過去7日間の合計数を確認できる
「リーチ」はこのインサイト画面で過去7日間の合計数を確認することができます。しかし、この「リーチ」には見方に注意点があります。
「リーチ」の注意点
まず、同じユーザーが同じ投稿を何度見たとしても、「1」と数えられます。あくまで「何人が見たか」という情報になります。
「リーチ」を増やすには
「リーチを増やす」=できるだけたくさんの人に見てもらうということになりますが、そのためには、
- 投稿にハッシュタグをつける
- 1日1回など定期更新を継続する
ことがポイントになります。多くのユーザーは自分の興味のあることについてハッシュタグをもとに検索をしますし、その検索で表示される結果画面では、最新の投稿から順番に表示されることから)、できるだけ毎日投稿することで見つけてもらいやすくなるためです。
用語解説:インサイトの『インプレッション数』とは?
また、インサイトの「アクティビティ」ページには「インプレッション数」という指標も掲載されています。
ではこの「インプレッション数」とは何なのか?
「インプレッション数」=投稿が表示された総数
一言でいうと「インプレッション数」とは、投稿がユーザーによって表示された回数を指します。
この数値は全ての投稿における「見られた回数」となりますので、当然投稿しているコンテンツが多ければ多いほど「インプレッション数」は上がる傾向にあります。
「インプレッション数」の注意点
この「インプレッション数」は、一人のユーザーが複数回見ても全てカウントされますので、一人が10回見た場合は10インプレッションとなります。
「インプレッション数」を上げる方法
インプレッション数を向上させるには、上記でも記載したとおり、一番簡単な方法は「投稿数を増やす」ということが挙げられます。
ただし、インスタグラムのホーム画面は時間の経過によって流れ去っていってしまう「タイムライン」となりますので、ただただ写真を上げればよいのではなく、運営しているアカウントが持つコンセプトに沿った内容をアップしていくことが重要です。
また、その他にインプレッション数を上げる方法としては、
- 閲覧が多い時間帯に投稿する
- 適切なハッシュタグを付け検索対策を行う
ということが基本となってきます。
「リーチ」と「インプレッション数」の違いは?
「インサイト」の「アクティビティ」画面では、「リーチ」と「インプレッション」の2種類の数字が表示されています。しかし、この2つの違いは何なのでしょうか。
「リーチ数」とは、投稿すべてに対し、どのくらいの人数が閲覧したのかを示すものです。この数字は同じ人が2回見ても「1」とカウントされます。
そして、「インプレッション数」というのは、投稿すべてに対し閲覧された「のべ回数」です。こちらの数字は「のべ回数」なので、同じ人が2回見た場合は「2」とカウントされます。
投稿ごとに「リーチ」「インプレッション数」を確認する方法
ここまでのご説明では、そのアカウント全体の「リーチ」と「インプレッション数」を確認する手段をご紹介いたしましたが、投稿コンテンツごとに「リーチ」と「インプレッション数」を確認する方法があります。
▼まずはプロフィール画面などから自身の個別の投稿画面を表示させます。その時に画像下にインサイトを見るというリンクがありますので、コチラをタップ。
▼そうすると画面下より「いいね」「コメント」などの基本的なアクション数が表示されますので、
この部分を更に上へとスワイプすると、
▼このようにその投稿に関する「インタラクション数」や「リーチ」「インプレッション数」を確認することができます。
この表示を行うことで合算されてまとまった数字ではなく、個別の数字を確認することができ、「投稿によってどの内容が反響が大きかったか」などを計測することができます。
インスタグラムの「インサイト」を使ったアクセスアップの活用法
ここまでご紹介させていただきましたように「リーチ」や「インプレッション数」などで個別の反響をかなり細かく観測できることがお分かりいただけたかと思います。
とはいえ、このような数字が分かったとして、どのような役に立つことがあるのでしょうか?
まずはインスタ運営の「目標・目的設定」が必要

単純に「リーチが1000になった!やった!」と多くの人に見てもらったことによって満足感を得ることも可能ですが、その場合、プロアカウントとして「インサイト」を利用する意味があまりありません。
プロアカウントでインサイトという機能が実装されている理由が「目的としているインスタグラム運営が適切に行えているか」を判断するためとなります。
例えば、イラストレーターが販売中の書籍のページに誘導したい場合、書籍の内容をインスタグラムに小出しにして最終的にはAmazonの書籍ページまで誘導する、というケースがあります。
その他では、レストランが新メニューや料理、ちょっとしたアイディアの投稿を行い、最終的にはそのレストランのホームページや予約・来店まで結びつけるというケースなども考えられます。
投稿から何回クリックされたかの「クリック率」を確認する

その時にリーチやインプレッション数が増えたことだけで終わらせず、その中からどのくらいのユーザーがプロフィールページや投稿内リンクをクリックしたかを計測することにより、より具体的に改善策を考えることができます。
例えば、インプレッション数は多いにも関わらず見てほしいプロフィールページはほとんど見られていない、という場合は、アカウントのコンセプトと投稿内容が一致していない、という問題点があります。
また、リーチ数は少ないがそのほとんどのユーザーがプロフィールやURLをクリックしている、と分かると、その投稿と類似の投稿を数多く行うことでより多くのアクセスを集めることができるようになります。
このように「アクセス数÷リーチ or インプレッション数」を見て、それが1%なのか、10%なのかを考える、さらにこれらを改善していくことにより、インスタグラム運営をより効果的なものにしていくことができます。
クリック数は「インタラクション数」を参照する
ではその「クリック数」はどこを見て確認するかというと、
▼インサイト→アクティビティの欄に「インタラクション数」という項目がありますので、こちらを参照します。
この「インタラクション数」というのは「プロフィールへのアクセス」と「プロフィールページのURLのクリック数」が表記されており、どのくらいの人が投稿からプロフィールページ・プロフィールページからその先のURLをクリックしたかを観測することができます。
▼また投稿個別の「投稿インサイト」でもこのインタラクション数は確認することができます。
このページでは投稿ごとのアクセス数を確認することができます。
クリック率の高い投稿を見つけ出し拡大する
▼例えば、下記の場合、閲覧した人数は64人・リンクをクリックした人は2人となります。
この時、クリック率は
2人÷64人=3.1%
となり、他の投稿でも同様の計算を行い、自分のどの投稿がより高いクリック率を出したのか、を検証し、高いクリック率を出した投稿の類似の内容を多くしていくことでより多くのユーザーの誘導を可能にすることができます。
最も簡単な方法はいくつかの投稿をサンプルとして取り出し、それぞれクリック率を算出。その後、クリック率の平均値を算出し、平均より上のクリック率を出した投稿の共通点を洗い出し、今後の投稿に生かしていく、という手段です。
それらを「インサイト」を駆使して行うことでより、誘導効果の高いインスタアカウントの運用を行うことができます。
まとめ
今回はインスタグラムの「インサイト」について解説しました。
まず、「インサイト」を使えるようにするために「プロアカウントへの切り替え」が必要。
その後、
- 各投稿のリーチ・インタラクションを確認。
- クリック率の算出。
- 高クリック率を出した投稿を分析。
- 以降の投稿に分析された内容を反映していく
というのがもっとも一般的・簡単な「インサイト」の活用方法となります。
上記の検証作業に必要な数値・データは全てインサイトで確認することができますので、できるだけ日常的に確認して、「分析癖」を付けて心がけるようにすると良いでしょう!
プロアカウントへの切り替えが完了すると、
▼このようにプロフィール画面にインサイトのボタンが表示され、こちらをタップすることでインサイト画面を表示させることができます。
▼その他に自分の投稿下にインサイトを見るというリンクが付けられていることが確認できます。
この場合、後述する「投稿別のインサイト」画面を開くことができます。