本記事は、「LINE MUSIC」と「YouTube Music」とで登録を迷われている方のために徹底比較をします。
LINE MUSICは最近無料でフルで聴けるサービスを開始し、ユーザーの取り込みに積極的ですが、YouTube Musicは母体のYouTubeが大きすぎるため、派生したサービスといえども、多くの点で優位性を持っています。
今回は、この「LINE MUSIC」と「YouTube Music」とで、価格・無料でどこまで利用できるか・配信アーティストはどちらが多い?音質などについて、徹底比較して参ります!
もくじ
LINE MUSICとYouTube Musicの比較
LINE MUSIC | YouTube Music | |
料金(基本) | 月額980円 | 月額980円 |
無料の範囲 | 全曲無料再生(月1回) 初月無料 |
動画再生 初月無料 |
ダウンロード/オフライン再生 | 可能 | 可能 |
対応端末 | スマートフォン PC CLOVA |
スマートフォン PC Android TV Chromecast Google Home |
音質 | 320kbps | 256kbps |
もっとも違う点は「無料でフル尺を聴く機能」があるか
LINE MUSICとYouTube Musicを比較する際、もっとも異なる点は「無料でフル尺聴く機能があるか」という点です。動画であれば、YouTube Musicでも聴くことができますが、音楽アプリとして必須の「バックグラウンド再生」ができません。
LINE MUSICの場合は、フリープランで「1曲1回だけ」フルで聴く機能が提供されていますので、ライトユーザーであれば、この機能で事足りる可能性も。(後述)
LINE MUSICとYouTube Musicの無料サービス比較
ではこの2つのサービスにて、「無料ではどこまで利用することができるのか?」について解説します。
LINE MUSICの無料フル再生サービス
LINE MUSIC 無料でフル尺再生のサービスを提供していますが、Amazonとはその仕組みが大きく異なります。
その条件は、
- 好きな曲を再生できる
- ただし、 1ヶ月に1回まで(リピート不可)
となっており、Amazon Music Freeのように聴き流しはできるけれども同じ曲のリピートができず、気に入った楽曲のヘビロテは不可となります。
とはいえ自分が選択した楽曲をその場で聴くことができますので、好きなアーティストの新曲をいち早く聴きたい!という場合、LINE MUSICの場合、その場で・且つ・無料で聴くことができます。
YouTube Musicは登録しなければただの「音楽版YouTubeアプリ」
YouTube Musicの場合、アプリのダウンロードから利用まで、一見全て利用できるように思いますが、音声だけの再生やダウンロード保存は有料登録しなければできないため、通常のYouTubeアプリの音楽版を利用しているだけ、のような形になります。
また、バックグラウンド再生もできないため、画面を閉じての再生、いわゆる「通勤通学の再生」も無料版ではできない仕様になっています。
LINE MUSICとYouTube Musicの料金プラン比較
次に、両サービスの「料金」について比較していきます。
プラン名(月額) | LINE MUSIC | YouTube Music | YouTube Music(AppStore) |
個人プラン | 980円 | 980円 | 1,280円 |
学割 | 480円 | 480円 | - |
家族割 | 1,480円/6人 | 1,480円/6人 | 1,950円 |
年間払い | 9,600円 | - | - |
いずれもほぼ同じプラン・価格
料金プランは価格帯・プラン内容としてもほぼ同様。唯一の違いは2ヶ月分の料金がオトクになる「年間払いプラン」があるかどうかです。LINE MUSICは年払いに対応していますが、YouTube Musicはありません。
YouTube Musicの「App Store課金」に注意!
YouTube Musicの欄を見ていただくと、YouTube Music(App Store)という項目があります。
これは、iPhoneの場合、アプリ内から登録を行うと、AppleのApp Storeを経由した登録になるため、Appleの手数料分(30%)だけ月額料金が上乗せされます。そうなると、月に300円も金額が上がるため、YouTube Musicに月額登録する際は、必ずWebから課金登録を行うようにしましょう。
▼詳しくは、こちらの記事の「YouTube Musicの支払方法」をご覧くださいませ!
Webからの登録を行う分には、一般的な音楽サブスク料金とほぼ同様です。
LINE MUSICとYouTube Musicのダウンロードとオフラインを比較
▼音楽アプリの機能として最重要な「ダウンロード」と「オフライン再生」機能についてまとめました。
LINE MUSIC(フリー) | LINE MUSIC(プレミアム) | YouTube Music(未登録) | YouTube Music(登録) | |
ダウンロード保存 | 不可 | 可能 | 不可 | 可能 |
オフライン再生 | 不可 | 可能 | 不可 | 可能 |
両サービス、無料版はダウンロード不可、課金登録以降はダウンロード・オフライン再生が可能、という仕様になっています。
LINE MUSICとYouTube Musicの配信中のアーティストを比較
LINE MUSICとYouTube Musicを比較する時に、最も特異な点が「配信アーティスト」です。
LINE MUSIC含む通常の音楽サブスクサービスは、サブスクNGアーティストが解禁を行う際、一斉に配信スタートしますが、YouTube Musicの場合、サブスクNGアーティストでも、YouTubeにMVやPVがあれば、それをダウンロード保存・オフライン再生することができます。
▼未だサブスク解禁していない「B’z」の楽曲もこのようにYouTube Musicに有料登録している状態であれば、ダウンロード・オフライン再生まで行うことができます。
先日サブスク解禁した「米津玄師」ですが、それまではYouTube Musicでのみ聴き放題ができる状況でした。
ただし、基本的に配信アーティストは同じ
MVがダウンロードできる、という違いはあるものの、検索に表示される・ヒットするアーティストの楽曲・アルバムはどの音楽サブスクサービスでも同様になっています。
2020年は沢山のサーティストがサブスク解禁
新型コロナの影響で音楽業界もイベントが実施できなくなったりと、ビジネスモデルとして大きな転換が強いられた今年、沢山のアーティストがサブスク解禁を行いました。
著名なアーティストで例を挙げると
- 米津玄師
- Radwimps
- aiko
- Hi-STANDARD
- 嵐
などなど、音楽セールスの全体を牽引するような著名なアーティストが続々と「サブスク解禁」を行っています。
一斉解禁は音楽業界のルールか?
このようにサブスクNGだったアーティストが解禁を行う際、基本的には全てのサービスに一斉に提供されます。これは、どこか特定の配信業者を引き立てるのではなく、リリースするのであれば一斉に、という業界の慣習になっているように思います。
LINE MUSICとYouTube Musicの「対応端末」を比較
LINE MUSIC | YouTube Music | |
対応端末 | スマートフォン PC CLOVA |
スマートフォン PC Android TV Chromecast Google Home |
YouTube Musicは多彩な製品で再生可・一方LINE MUSICは…
YouTube Musicを提供するGoogleが既に多彩なデバイス展開をしているために、YouTube Musicを再生・利用できるデバイスは多岐にわたります。
一方、LINE MUSICはスマホ・PCのほかは自社のCLOVAのみ。
LINE MUSICの「PC」環境が残念
また、LINE MUSICのPCの場合、ブラウザで利用することとなりますが、そろそろ技術的に使用されなくなる「Flash」が使われていますので、なかなか思うように再生できないのが玉にキズ。
テレビに「Android TV」が搭載、YouTubeをテレビで視聴できることが結構大きい
国内メーカーのテレビで軒並み「Android TV」内蔵が増えてきました。
これは、テレビにAndroid のOSが搭載され、スマートフォンの機能がテレビで実現できる、というもので、テレビでYouTubeを見たり、Netflixを見たり、ということがとても簡単になります。
そして、このAndroid TVが国内メーカーテレビに実装されたことにより、YouTube MusicでのMV視聴も自宅のテレビでできることから、Apple Musicと比較すると、「テレビのある居間」はYouTube Musicの利用機会が増えていくことが予想されます。
LINE MUSICとYouTube Musicの「音質」を比較
▼こちらが、両サービスの「音質」を表す「kbps」という単位の一覧表。
音質設定名 | LINE MUSIC | YouTube Music |
最高 | 320kbps | 256kbps |
高 | - | - |
中 | 192kbps | 190kbps |
低 | 64kbps | 90kbps |
この「kbps」は1秒間あたりのデータ量を表していて、数値が高いほど、音質が高いことを意味しています。
この数値を見ると、最高音質はLINE MUSICが320kbpsと最高値を出しており、YouTube Musicよりは音質が良い、ということが言えます。
個人的な感想・それぞれのおすすめユーザー
ここまでの情報にて、両サービスが「どのようなユーザーに向いているか」をまとめます。
LINE MUSICをおすすめしたいユーザー
- 特に好きなアーティストの新曲をいち早く(無料で)聴きたい人
- メッセージアプリ「LINE」で好きな曲の好きな箇所を設定したい人
上記のように、LINE MUSICとしては、メッセージアプリ「LINE」との連携があり、「LINE着うた」や呼び出し音を好きな楽曲に設定できるという、まさに「LINEしかできない」サービス提供があります。
これらの機能を利用したい!という方は、必然的にLINE MUSICを選択することになるでしょう。
YouTube Musicをおすすめしたいユーザー
- 好きなアーティストがサブスク解禁していない
- YouTube Premiumに加入済み
- Android TVをよく使う
上記の場合は、YouTube Musicの登録がおすすめです。もっとも、YouTube Premiumを利用している場合は、無料で利用できますので、追加費用が発生しないという意味でもYouTube Musicがおすすめです。
個人的には…
もし、「音楽サブスクに払うお金がない!」という方の場合、LINE MUSICの1回のみの無料再生を利用する方がよいでしょう。
それとは別に、「月額は払うけれども、極端におトクなサービスはないの!?」という方の場合、個人的には「YouTube Premium」をおすすめしたいです。
YouTube Premiumは、月額1,180円で、YouTube Musicの母体である「YouTube」の全動画がダウンロードでき、広告も非表示にできる、というプランですので、通常の音楽サブスク(980円)よりは高額になりますが、YouTubeヘビーユーザーの場合、明らかにYouTube Premiumに加入した方が総合的にはオトクでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「LINE MUSIC」と「YouTube Music」を比較してみました。
LINE MUSICの「無料フル尺再生」は月1回の制限はあれども、使ってみると以外に便利です。リピートできないデメリットはありますが、そこまで不便さは感じません。
また、YouTube Musicは正直、プランとしてはその上位のYouTube Premiumが良すぎて、中途半端に見えてしまう気も。この当たりは、月々のご予算に応じて、ご検討くださいませ!
iPhoneユーザーへのおすすめ音楽アプリは圧倒的に「Apple Music」
今回は、LINE MUSICとYouTube Musicのご紹介をいたしましたが、iPhoneユーザーの場合、圧倒的におすすめなのが、Apple Musicです。
画面の使いやすさ、iTunesとの連携でCDから取り込んだ曲と、ダウンロード楽曲とをシームレスに行き来できること、Apple Watchとの連携など、Appleだからできる仕様が数多く散りばめられています。
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