『Amazon Music Converter』とは?違法?合法?どのような仕組みで音楽を保存している?など徹底調査!

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本記事は、『Amazon Music Converter』について詳しく調査した内容です。

今や音楽は月額・定額で聴く時代になりましたが、以前のように定期的にCDを購入するのではなく、一定額の支払いで数千万曲という楽曲がいつでも・何度でも聴けるようになりました。

そんな中、PCでこれらの曲を「有料期間中」のみ大量にダウンロードして、解約後も聴けると謳う「Amazon Music Converter」というソフトウェアがありましたので、今回はそのソフトの概要・違法?合法?またそのソフトの開発元について、詳しく調査をいたしました。

注意
本記事にて法律に関する記載がありますが、当方、法律の専門家では無いため確定的な法解釈ではありません。詳細な見解が気になる方は、弁護士への直接のご相談をおすすめします。

『Amazon Music Converter』とは?

PC版「Amazon Music」の音源を変換・保存できるらしいが…

Googleなどで「Amazon Music Converter」と検索すると

▼このようにいくつものソフトが検索結果に表示されます。

それらのいくつかを確認してみると、

▼効率的にAmazon Musicをダウンロードする旨が記載されています。

またいずれのソフトウェアもPC版(Win / Mac)が提供されており、スマホのアプリ版は存在しないようです。

『Amazon Music Converter』どのようにファイル変換をしている?

▼こちらのページを見てみると「ダウンロード保存」と記載されていますが、

Amazon MusicのPC版にダウンロード保存機能はそもそもありませんので、このアプリケーション自体が音源ファイルの変換を行っていることが分かります。

▼また、別ページではこのように「変換」と表現されていますので、

ファイル変換を行っていることは確定的だと言えます。

また、それ以外の表現では、

▼こちらのページでは「録音」という表現が使用されています。

「変換」と「録音」では実際的にファイルの作り出し方として異なりますが、

「録音」の場合、パソコンの中で音楽を「仮想的に鳴らす」ことでそこで発せられた音を、レコーダーを近くにおいて録音するようなイメージで複製がなされているものと思われます。形式は異なりますが、「YouTubeをディスプレイ上で再生、それをiPhoneのカメラで撮影」にニュアンスとしては近くなります。

『Amazon Music Converter』どのように利用されている?

では、このようなソフトが一体どのような使われ方をしているのでしょうか?

実際的には、初回の無料期間中、もしくは有料会員に短期間加入し、その間、大量の楽曲をダウンロード保存、直後退会を行うことで、お金を支払っていない退会後もダウンロード済みの音源を聴くことができる、という利用のされ方をしているようです。

『Amazon Music Converter』は違法?

ここまでで、勘の良い方でなくても「これは違法なのでは?」と思われるかもしれません。

なぜかというと、Amazon Musicで音楽を聴く行為自体が、月額980円(Unlimited個人プランの場合)で提供されている中、極端な話、全曲をダウンロードして退会すると、無料で全曲・永遠に聴くことが出来る、という環境を得れるからです。

では実際に、国内の法律で考えた場合、どのような解釈になるのか、文献を探してみました。

ファイル変換を行うパターンの場合

こちらは完全に法律的にアウト、となるでしょう。

▼著作権法の30条では以下のようにあります。

ここで重要なのが、

次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。

二 技術的保護手段の回避(中略)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合 参照

という点です。少しわかりにくいですが、「二」の内容は「やってはいけないこと」で、「技術的保護手段の回避」が「DRMの解除」に該当するでしょう。

Amazon Musicの配信時、通常は音楽ファイルを見つけ出すことができません。または、見つけられたとしてもほぼ100%の確率でDRMでの保護が行われているはずです。

このDRMの保護を解除することが上記の「技術的保護手段の回避」にあたりますので、Amazon Music Converterを使って、DRMの解除を行っていたとすると、著作権法違反になるでしょう。

PC内で仮想的に「録音」を行う場合

では、「録音」という表現でダウンロード保存を行う場合、「違法」になるのかどうか、です。

この点は「グレー」と解釈される可能性があります。

▼その理由としては、このように「個人的・もしくは家庭内で楽しむため」であれば、その複製が認められており、

個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。 参照

PCの内部で仮想的に録音をするパターンも、実際に音楽を鳴らしてレコーダーで録音するパターンもどちらも「私的使用のための複製」に該当する可能性があるためです。

ただし、同じ条項をよく読むと、

デジタル方式の録音又は録画の機能を有する機器(中略)で(中略)録音又は録画を行う者は、相当な額の補償金を著作権者に支払わなければならない。 参照

法律上は「デジタル方式の録音は補償金を支払う必要がある」と記載されています。

この「複製の補償金問題」は以前から著作権団体・音楽機器メーカーの間で議論が行われながら、機能していない条項となっているようです。著作権団体が機器メーカーに補償金の支払いを希望しながらメーカー側がそれに応じない、という状況があり現在は法律は存在しつつも補償金請求の仕組みなどは機能していないようです。

ただし、いずれの場合もAmazon Musicの「利用規約」に反している

「変換」はNG、「録音」はグレー、とありましたが、いずれの場合でもAmazon側の利用規約には違反しています。

Amazon Musicの利用規約を確認してみると、明確に「複製」自体が禁止されています。

▼同じ条文の別項でも複製・それらのほう助も行ってはならない、と規定されています。

この時、「スピーカーから出る音を録音することは複製ではない」という意見もあるかもしれませんが、「複製ではないことを証明」することはかなり難しいでしょう。

『Amazon Music Converter』を提供しているのはどこの会社?

では、これらの「Amazon Music Converter」を提供しているのはどこの会社なのか?

▼これらの商品を購入する直前までアクセスしてみたものの記載されている会社名(っぽいもの)を発見しても

それらしき会社のホームページなどを発見することは出来ませんでした。

ウェブサイトのドメイン所有者を確認してみると?

ホームページなどを確認することができませんでしたので、公開されているウェブサイトのドメイン所有者を確認したところ、発見した同様のソフトウェア提供会社3社のうち、

  • 2社のドメイン所有者が同一
  • もう1社のドメイン所有者も上記2社と連絡先が同じ

▼という結果になりました。

また、そこから得られた情報としては、中国深センに本拠を置く中国企業であることが分かります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、Amazon Musicの音源をPC上でダウンロードできるという『Amazon Music Converter』について、詳しく調べてみました。

個人的には、法的にどうであろうとも、おそらく「最強の弁護士軍団」を抱えているAmazonの法務部と戦うことになる結果の方が恐ろしく、且つ、結局は一時的に有料プランに加入していても『好きなアーティストの新曲が聴けない』という状態に陥りますので、このようなダウンロードソフトは利用しないでしょう。

もし、この記事にて興味を持った、という方がいてもAmazonが既に実装しているかもしれない「変換・録音検知システム」を前に、法的に戦う覚悟のある方の自己責任での利用となります。