本記事は「YouTube Shorts」について解説します。
YouTubeが前々から準備していた短尺動画専門のサービス「YouTube Shorts」がインドでプレオープンし、短尺動画の閲覧だけでなく、撮影・編集・投稿もYouTubeアプリで可能になります。
今回はその「YouTube Shorts」とは?YouTube Shortsの使い方・閲覧方法・投稿方法などについてご紹介します。
もくじ
「YouTube Shorts」とは?
YouTubeが手掛ける「TikTok」的短尺動画コーナー
「YouTube Shorts」は、YouTubeが手掛ける極めて「TikTok」的な短尺動画のコーナーです。その秒数は15秒以内に限定され、まさに「TikTok」のように、ShortsのコンテンツをYouTubeアプリ内で見れるようになるばかりか、YouTubeアプリ内で「Shorts」のコンテンツを制作、投稿できるようになります。
日本版はまだ公開されていない。提供開始はインドから。
ただし、日本国内の展開はまだ開始されておらず、開始時期も公表されていません。
現時点ではTikTokが禁止され、短尺動画サービスが空白になっているインドから試験的に導入開始しています。
設置はYouTube内。新しいコーナーとして
YouTubeでは、「YouTube Music」や「YouTube Kids」など派生したサービスは別アプリで提供する機会が増えていますが、今回の「YouTube Shorts」は本丸のYouTubeアプリ内で展開されるようです。これにより、YouTubeが「YouTube Shorts」に対してどれだけ力を入れているか、期待しているかがわかりますね。
最近ではインスタグラムが「リール」という、こちらもTikTokライクな短尺動画コーナーを開始しています。このように各社、短尺動画サービスの設置に急ぐ状況。その理由が、アメリカでTikTokの利用禁止が間近に迫っているように、TikTokへの風向きが危うくなっているため。
もし、TikTokが利用禁止になった場合、相当な量のユーザー数が短尺動画を求めて徘徊するため、その受け手になるよう、各社仕込みを行っている状況です。
動画に合わせる楽曲は「YouTube Music」から提供
また、YouTubeの派生サービスも今回の「YouTube Shorts」に加勢します。YouTubeが提供する音楽サブスクサービス「YouTube Music」から楽曲提供とその機能を供給するとのこと。
TikTokといえば、その動画コンテンツの内容もさることながら、音楽との連携も重要な要素となっています。
今回のYouTube Shortsでは、その音楽面をYouTube Musicが支えることになりそうです。
「YouTube Shorts」の使い方
「YouTube Shorts」の閲覧方法
閲覧方法はとても簡単で、
▼通常のYouTubeアプリを起動すると、このように「Shorts」のコーナーが表示されます。
ここから各種Shortsの動画コンテンツを閲覧することができるようになりそうです。
また、ひとたび「Shorts」の動画が表示されると、これまたTikTokのように縦スクロールによって次から次へとスピーディに画面の切り替えができるようになるとのこと。
「YouTube Shorts」の投稿方法
YouTubeアプリの中で、どのように「YouTube Shorts」への作成・投稿を行うかというと、
▼YouTubeアプリの画面下中央に+ボタンが設置され、そのボタンを押すと、
▼YouTube Shortsに関するメニューが表示され、Create a Shortを選択。
▼そうすると、TikTokの作成画面と同じように画面下中央にシャッターボタンが表示され、
▼そのボタンを撮影開始とし、スマホ端末のカメラを通じて、コンテンツの撮影ができるようになります。
この場合は、スマホのカメラを使ってそのまま撮影し動画を作成するパターンですが、この他にも
- マルチセグメントカメラ:複数の動画クリップを一つにつなげる機能
- 音楽付き録音機能:音楽を流しながら撮影できる機能
- スピードコントロール:TikTokであるスローモーションや早送りを撮影時に掛ける機能
- タイマー・カウントダウン:撮影開始時のカウントダウンやタイマー設定ができる機能
が盛り込まれる予定、と発表されています。
「YouTube Shorts」は稼げる?
収益性・稼げる確率はかなり高い
あくまで予測ですが、YouTube Shortsを通じて収益化できる可能性はかなり高いとされています。
その理由としては、YouTubeはGoogle傘下のサービスでアドワーズという広告出稿のプラットフォームを持っており、現時点のYouTubeの収益を支えていますが、ユーザーの時間がYouTube Shortsに移動すればするほど、配分がShortsに移動します。
動画クリエイターは収益性のあるところに投稿しますので、配分がShortsに傾くほど、Shortsの動画が増え、さらに配分がShortsに傾いていく、という循環が生まれる可能性があります。
ただし、短尺という点や1再生が縦スクロールで中断・完了してしまう点を考えると1再生あたりの収益性はかなり下がるでしょう。とはいえ、再生数でカバーすることが考えられますので、収益性はかなり高くなると推測できます。
YouTubeにチャンネルを持っている人はPR・広告に利用できる
現時点でTikTokをPRに利用しているYouTuberも沢山います。動画の序盤部分だけTikTok用として切り出し、自身のYouTubeチャンネルに誘導する目的でTikTokに動画を投稿します。
その方法でもプロモーションとして一定の効果がありますが、アプリが異なるため、その送客数は多いとは言えないでしょう。
YouTube Shortsが完成した場合、そのプロモーション方法がYouTube内で完結できますので、チャンネルのリード部分はYouTube Shortsで配信、本格的な内容は自身のチャンネルで公開、というマーケティングが当たり前になっていくでしょう。
「YouTube Shorts」の日本国内開始はいつ?
現時点ではYouTube側から明確な日本国内展開のタイミングが明かされていませんが、「近日中に他国でも展開」とされていますので、早ければ今年中には日本で見ることもできるかもしれません。
YouTuberやチャンネル運営者は短尺動画の用意をしたほうがいいかも
TikTokの行く末は不明ですが、短尺動画を次から次に見る習慣はかなりの需要があり、その需要にYouTube Shortsが対応できた場合、かなりの収益場となります。
現時点でコンスタントに動画投稿をしているYouTuber・チャンネル運営者は今のうちに15秒で自身のチャンネルのリードとなる動画の準備を始めておいた方がよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、新しく発表されたYouTubeの新コンテンツ「YouTube Shorts」の解説・使い方をご紹介いたしました。
芸能人も次々参入する「YouTube」。その収益性で多くのクリエイターをひきつけています。一方でTikTokはまだ、閲覧・再生数に応じた収益支払いやクリエイタープログラムは充実していません。「結局TikTokやっていても儲からないよね」となり、その労力がYouTube Shortsに向かった場合、どんでん返しもあり得るかもしれませんね!
▼このサンプルのスクリーンショットに秒数らしき表示がありますが、28秒と思われる動画も表示されています。
現在の発表では15秒以下のコンテンツ=Shortsと定義されているようですが、TikTokでは1分の動画投稿も可能になっているため、15秒以上の動画もすぐ投稿できるようになりそうですね。