この記事は、「MusicBox-ミュージックFM」というアプリの実態・リスクについて解説します。
長い沈黙を経て、再度違法音楽アプリがAppStoreに姿を現しました。その名も「MusicBox-ミュージックFM」というアプリ。
今回は、このアプリがいわゆる本物の「Music FM」と呼ばれるかつての違法アプリなのか、現代においてこのアプリを利用することのリスクはどの程度あるのか?について解説します。
注意
当サイトでのこのアプリでの操作は、確認・検証のために行っています。くれぐれも音楽アプリとして利用することはやめましょう。違法です。
もくじ
違法アプリ「MusicBox」のリスクは開発者よりも利用者の方が高いってホント?
知恵袋などで『MusicBoxやMusic FMなどのアプリは違法ですか?危険ですか?』という質問をよく目にします。
その点、率直に書きますと、
- 見つかれば逮捕。
- 2年以下の懲役・200万円以下の罰金。
- 逮捕歴が就職など影響。
- 家族も風評被害。
のリスクがあります。
また、サブスクなどで有料で配信されている楽曲をMusic Box/MusicFMで聞いてしまうことは、堂々と万引きしているようなもの。
当サイトとしては、
- Music FMを使わずとも
- フル尺で聞けて
- 機能としてオフライン再生も実装する
アプリがありますので、
↓こちらのアプリをおすすめします↓
AppStoreに現れた「MusicBox」
Music FMに似た音楽アプリをたどっていくとそのアプリの中に出されてる広告で今回の「MusicBox」の広告がありました。
▼ App Store では02024年11月現在で 16位に位置しており、アプリ数が多い音楽 カテゴリーにおいてはかなり高い順位に位置しています。
▼このアプリをアプリストアのデータ統合サイトで確認してみると、 初回のリリースは2024年の9月3日だったことがわかります。
このことから 比較的新しいリリースではあるものの、 かつてのように 登場から必ず 音楽 カテゴリーで1位になっていたところから比較すると、ひっそりとリリースされながらも着実に順位を上げていっていることがわかります。
「MusicBox-ミュージックFM」は本当に音楽が聴ける?
音楽の再生が可能
では実際にこのアプリが音楽を配信しているかどうか、という点については、なんと無料で音楽を配信している状況でした。
▼曲名を選択すると、 画面がすぐさま 切り替わり楽曲の再生が待ち時間もなく開始されました。
無料音楽アプリで多いケースとしては YouTube から動画を取得し それを 音楽再生 として利用するパターンがありますが、 このアプリの場合は 楽曲の選択から再生までの時間が短すぎるために、 おそらく 音楽ファイルのみを取得し再生 しているものと推測されます。
オフライン再生機能も提供している
このアプリの再生画面を見てみるとダウンロードボタンらしきものが設置されておりそれをタップ後、機内モードなどオフラインの状態にして再生をテストしたところ、なんと楽曲が再生されました。
この現象が意味するところとしては、確実に楽曲ファイルが端末側に移動し、オフラインの状態でも聴けることを表しています。
これは、無許可で違法にアップロードされた音楽ファイルの場合、ダウンロード保存することは確実に違法となりますので、絶対に行わないようにしましょう。
バックグラウンド再生も可能
アプリで音楽を再生後、ホームボタンなどを押してアプリを閉じたあとでも音楽の再生が継続されていましたので、バックグラウンド再生にも対応しています。
MusicBox-ミュージックFMを使用する危険性
ここまで見る限り一見、無料で音楽が楽しめる優秀そうなアプリですがこのアプリの利用には非常に大きな危険が潜んでいます。
著作権団体の許諾番号の記載がないため違法音楽アプリが確定
日本で 音楽配信のビジネスを行う場合、 ジャスラックなどの著作権管理団体から付与される「承認番号」というIDの表示義務があります。
▼ こちらはLINE MUSIC に掲載されている著作権管理団体番号です。
この ID を掲載することによって、配信された音楽の対価を適切に アーティスト 側に分配しているという証になります。
逆に言えば この ID 表示がなければ 正当な 許諾を得て 音楽配信のビジネスを行っていないということになります。
このアプリの設定画面など色々なページを確認してみても、 どこにもこの承認番号という項目の表示がありませんので、分かりきってはいたところではありますが、 このアプリが日本国内のにおいては完全な 違法音楽アプリ ということが断言できます。
AppStoreに表記されている開発会社の実態が不明
App Store には このアプリの開発元と販売元の両方の団体の表記があります。
アプリを開発したとされるのは「VaryAce Tools INC.」という 団体で、このアプリの販売元として表記されているのは「Shanxi Xinyi Technology Company Limited.」になります。
販売元の表記を確認する限りではどうやら中国の企業のようですが、 この会社名で検索を行ってみても一向に会社の実態を確認することができません。
またこの販売元が出している その他のアプリの一覧を確認してみても、この「MusicBox」のみ 配信している状況で、おそらくこのアプリのみを配信するために取得された屋号であることが推測されます。
このアプリには 広告が表示されており、 その広告表示を最適化するために 様々な 個人情報を取得します。
著作権的な観点で このアプリの使用は非常にリスクが高いですが、 正体不明の中国企業に自身の個人情報を 利用の度に引き渡しているということを考えると、こちらもかなり大きなリスクが伴うと考えられます。
楽曲ファイルが勝手にダウンロードされている可能性
違法とされる行動の決め手となるのが、違法にアップロードされたコンテンツを 違法と知りながら ダウンロードすることですが、
▼このアプリには「キャッシュ」という仕組みがあります。
もともと アプリ内の機能としてダウンロード機能があるようですが、同時に キャッシュの機能も持ち合わせており 、キャッシュ自体は一時的な保存ファイルとしながらも、実質的に音楽ファイルをダウンロードしてしまっているという状況も考えられます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は長い沈黙を破って登場した 久しぶりの違法音楽アプリ「MusicBox」について解説しました。
毎回この手のアプリが配信されていることを目撃するたびに、なぜAppleのAppStore担当はこれが違法音楽アプリだと気づかなかったんだろう、という疑問が浮かびます。
▼また、アプリ内で表示されている広告の出稿元を見るとその企業自体でも音楽アプリを配信している企業も見受けられます。
自社でも音楽アプリを配信しながら別アプリの広告がこのような違法音楽アプリに出てしまっているということは、違法音楽アプリに知らずに加担している悲しい現実を垣間見ます。
すでにこのアプリがかつての違法アプリ「MusicBox 」や「MusicFM」と同じたぐいのアプリであることがネット上で話題になっています。
確かに無料で音楽が聴き放題になるのはお金のない世代にとっては魅力的なものになりますが、現在では様々な機関・会社に開示請求を行うことができますので、 いつ何時、自分がこのアプリの利用者であることが明らかになってしまうか分かりません。
音楽を窃盗する犯罪者になるまえに、一度無料でできる音楽聴き放題があることを確認しておきましょう。